こんにちは、ぐらです。
「レイライン」って言葉を聞いたことがありますか?
古代の遺跡には、直線的に並ぶよう建造されたものがあるという仮説で、イギリスのアマチュア考古学者、アルフレッド・ワトキンスが提唱しました。
日本にもたくさんのレイラインがあります。
なかでも特に有名なのが春分・秋分の日の太陽の移動線、北緯35度22分を結んだラインで、「御来光の道」と呼びます。
その700キロに及ぶラインには日本有数の名所が並んでいます。
真東に位置する「玉前神社」
まず、東の起点にあるのが千葉県の玉前神社。
一の鳥居は真東を向き、まず九十九里の海から登った太陽が鳥居を照らします。
この神社の特徴としては「願いが叶う裸足の道」というのがあり、小石がぎっしり敷かれた大木の周りの道を、素足で3周すると願いが叶うそうなのです。
裸足になることで、その土地のもつパワーを直に感じることができるようですが、足にはツボが集中していますので、あまりの痛さにのたうち回る人もいらっしゃるようです。
あと、「御神水を飲む」場所もあります。
その鉄分の多く含まれた御神水を飲むことで、神社のご加護が受けられるそうですよ。
ぜひ、訪れて挑戦してみたいです。
日本で唯一、八方避けの「寒川神社」
つぎに神奈川県に入ると相模の国の一宮である寒川神社があります。
ここは関八州の裏鬼門を守護する神社とされ日本唯一の八方避けの守護神と言われています。
奈良・平安の時代には、その國で一番格式の高い神社は「一之宮」と呼ばれていたそうで、都から各地に派遣された国司は、まずその神様に平和と安全を祈願お参りしたそうです。
「寒川神社」は相模國の一宮であり、
また古来唯一の八方除の守護神であるため
千六百年の時代を超えて、源頼朝や武田信玄、徳川家代々の篤い信仰を受けてきたそうです。
そして,この神社は全国唯一の八方除の守護神として、すべての悪事災難をとり除き、福徳開運を招き、生活に限りない恩恵をもたらすといわれています。
山岳信仰のメッカ 「富士山」
つぎの通過点は,日本を代表する山、富士山。
富士山は古代より山岳信仰の対象とされてきました。
そして富士山を神体山として、また信仰の対象として富士信仰とも言われるようになりました。
富士山の神霊として考えられているのは、浅間大神とコノハナサクヤビメの二柱です。
浅間神社の総本宮が麓の富士宮にある富士山本宮浅間神社(浅間大社)、富士宮市街にある「本宮」と、富士山頂にある「奥宮」にて富士山の神を祭っています。
室町時代には富士山頂への参拝が盛んになり、御師や先達と呼ばれる宗教者が参詣のご利益を説いて先導して富士山を目指した(浅間信仰)そうです。
富士山が世界遺産に登録されたのも、世界自然遺産ではなく、世界文化遺産としてであるそうですよ。
日蓮が入山した「七面山」
法華経の聖地として名高い七面山は、南アルプスをめぐる山々のうちのひとつで山岳信仰をもって広く知られている標高1982メートルの美しい霊山です。
七面山が身延山とともに法華経信仰の聖地となったのは、文永11年(1274)日蓮聖人が身延山に入山されて以来のことです。
日蓮聖人は身延山に草庵をかまえ、法華経読誦の日々を送りました。
この敬慎院には、身延山を守護する鎮守神として七面大明神がまつられています。
七面山への参詣は険しい山坂を越えて行かなければならず、たいへんな苦行を伴いますが、その道程が修行の道であり、祈りの道だそうです。
「伊吹山」
南北に伸びる山脈を超えた太陽は、愛知県犬山市の桃太郎神社や岐阜県の恵那山を過ぎたあと白県境にある伊吹山を通ります。
伊吹山には12代恵行天皇の皇子ヤマトタケルの伝承があります。
「竹生島」
山岳地帯を通ってきた太陽は、日本で最大の湖・琵琶湖にある竹生島を通ります。
竹生島は織田信長や豊臣秀吉から信仰された聖地です。
竹生島に残る伝承では、伊吹山の神が浅井岳の女神と高さを競い、敗れた伊吹山の神に女神が首を切り落とされ、その首が落ちてできたのが竹生島と伝えられています。
竹生島には都久生須麻神社(竹生島神社)と宝厳寺があります。
以前はこの二寺社はひとつで、弁財天と市杵嶋姫を祀る神仏習合の信仰が行われていました。
日本三大弁財天といわれる都久生須麻神社の龍神拝所社殿は琵琶湖の湖面に向かって立っていて、さらに琵琶湖に突き出た場所に鳥居があります。
竹生島に行くにはフェリーで渡ります。
「元伊勢」
京都府にある元伊勢内宮皇大神社はアマテラス大御神の分身である八咫鏡が伊勢神宮に遷される前に、奉斎された場所です。
「大山」
鳥取県の西に位置する霊峰・大山は大山信仰の中心である大山寺が718年に開創されてから1300年以上の歴史を持ちます。
なだらかな見た目から大山は「伯耆富士」ともいわれます。
富士山と大山とのあいだには470kmの距離があり、これが一直線上に繋がることはとても興味深いことです。
また、鳥取県米子(よなご)市尾高にある大神山神社も通ります。
そして,島根県に入り、安来神社。
その後、松江市にある神魂(かもす)神社。こちらは天井に九つの雲が描かれていることで有名な神社です。
真西に位置する「出雲大社」
そして最後の日没は、真西に位置する島根県の出雲大社。
かつて葦原中国の神々は天照大神の系譜に連なるものがこの国を統治すべきと考え、大国主命に国を譲るように伝えました。
そしてそれに同意し、葦原中国は天照大神の孫である瓊瓊杵尊が治ることになりました。
この時、大国主神のために建てられた宮殿が出雲大社なのです。
その社の高さは現在24mですが、かつては96mあったといわれています。
旧暦の10月は全国的に神無月と言われますが、全国の八百万の神様が皆、出雲に集結するために、出雲だけは神在月といわれています。
年に幾度となく訪れますが、山を背にすくっと立つ非常に清々しい日本の聖地です。
出雲大社をもって、この長大な700キロに及ぶ「御来光の道」の最終を迎えます。
そして稲佐の浜の雄大は夕陽です。
ここの砂を袋に入れて出雲大社の本殿の裏手にある素鵞社に持っていくと砂と交換ができるそうですよ。
その時は左回りで持ってきた砂を軒下のお砂入れに入れてから、乾いた砂を持ち帰ります。
素鵞社の砂は古くから「お清めの砂」として、信仰されているそうです。
この「御来光の道」、Googleマップに「レイライン」と入力すると、本州を横断するように35度22分に指し示す太いラインが浮かび上がります。
その線を辿っていけば、「御来光の道」のスマホで追体験することができます。
若干位置がズレているのでは?と思える場所もありました。
実際にはまだ行けていないところが何ヶ所もありますので、いつかはコンプリートしてみたいとおもいます。
日本には、ほかにもさまざまなレイラインがあります。
きっとあなたのそばにもありますので、一度探してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました😊