どうなる、岸田内閣

gura

こんばんは、ぐらです。10月8日の岸田文雄首相の所信表明演説はとても好感が持てるものでした。

「日本の絆の力を呼び起こす。それが私の使命」とし、4つの柱を示されました。

  1. 科学技術立国の実現
  2. 地方活性化
  3. 経済安全保障
  4. 人生100年時代の不安解消

この中でいちばん岸田氏らしいと感じたのが下記の表明でした。

 核軍縮・不拡散、気候変動などの課題解決に向け、我が国の存在感を高めていきます。

 被爆地広島出身の総理大臣として、私が目指すのは、「核兵器のない世界」です。私が立ち上げた賢人会議も活用し、核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、唯一の戦争被爆国としての責務を果たします。

 これまで世界の偉大なリーダーたちが幾度となく挑戦してきた核廃絶という名の松明(たいまつ)を、私も、この手にしっかりと引き継ぎ、「核兵器のない世界」に向け、全力を尽くします。

岸田文雄首相の所信表明演説より

核兵器廃絶に向けて

第二次世界大戦後の日本で1967年に佐藤栄作内閣総理大臣が「持たず、つくらず、持ち込ませず」の非核三原則を表明したのです。

しかし当時の世論調査では非核三原則に賛成する意見はほとんど見受けられず、この非核三原則は国会決議ではあるけれども法律や条約で定められているわけではないため法的な拘束力はないようです。

また、2016年にはアントニオ猪木議員が非核三原則に「核兵器を運ばない」という項目も加え、非核四原則の法制案を政府に求めたのですが、当時の安倍内閣からは「そのような法整備への考えはない」との認識を示されてしまいました。

そして、それらの経過を踏まえた上で、今年の11月8日に岸田氏は広島出身の首相として所信表明演説で「核兵器のない世界」に向け、全力を尽くすとおっしゃられました。

2016年には「核兵器のない世界」を掲げノーベル平和賞を受賞したオバマ米前大統領の広島訪問の際、岸田首相は核兵器国と非核国の「橋渡しを」をと意気込み、17年の3月に始まる核禁条約交渉に自ら加わる考えを示したのですが、実際にその場に参加することは叶わなかったようです。

核兵器禁止条約の発効

国際社会でも核兵器の非人道性に対する認識の広がりや核軍縮の停滞などを背景に1996年の4月に起草された核兵器禁止条約は2017年7月に国連総会で賛成多数により採択されました。

そして2020年10月には発効に必要な50か国の批准に達したため、ようやく2021年1月22日をもって発効となりましたが、何故か日本はそこには加わっていないのです。

この核兵器禁止条約への参加は被爆地・広島の悲願であるだけでなく、全国的にも非常に求める声が強く、広島出身の岸田首相の思いとも重なるものだと思います。

核の抑止力

ひとつの考えとして核兵器が抑止力になるので、どうしても核兵器でバランスを取ることが必要だという考えがあります。

それなら各国がそれぞれに所有するのではなく、国連組織としてのみ持てばいいのかも知れません。

それでもやっぱりいりません。

軍事力の強化はやはり百害あって一利なしです。

環境破壊にも加担し、とても後ろ向きに感じます。

未来の火種になるだけです。

また武器の製造や海外への輸出なども言語道断です。

そんなことで経済成長したところで一体何になるのでしょうか。

岸田首相の熱い所信表明演説で示された先の高い志が、このあと旧アベノミクスの流れに飲み込まれてしまわないかがとても不安ですし、そうならないことを切に祈るばかりです。

派閥の力が肥大化した自民党の中では、いくら志のある政治家が党内にいたとしても、石破氏を始め、その人が本来の力を思う存分発揮できることは容易なことではないのでしょう。

風の時代と民意

この前の記事に、これからは「風の時代」だと書きました。

過去からの亡霊のように、いつまでも時代にそぐわない夢を追い求めたり、時代にそぐわない人達によって政治が動かされるのはもうウンザリです。

原子力発電所をいつまでも継続するのも納得がいきません。

国民はけっして愚かではありません。

筋の通っていることなら、案外素直にストンと心に落ちますが、筋が通らないことや理不尽なことは、何度どのように説明されたとしてもいつまでも納得できずに否定的な議論が燻り続けるものです。

クリーンで若々しく誰もが納得できる魅力的な政治組織に生まれ変わられることを切に期待しております。

岸田さん、頑張って!!

風の時代
「風の時代」という言葉を聞かれたことがある方もいらっしゃると思いますが、西洋占星術の世界では2020年の終わり頃から200年に1度の大きな節目を迎えたそうです。