こんばんは、ぐらです。
先日、中田敦彦さんのYouTube大学で糸井重里さんとの対談がありました。
新しいことじゃないと興味がない
同じことをするのは好きじゃない
という自称ワガママなコーピーライター糸井重里さん。
エッセイストでもあり、タレント,作詞家、そして1998年6月6日に開設された「ほぼ日刊イトイ新聞」は一日も欠かさず記事の更新をされているそうです。
そして今回、その「ほぼ日」のチームリーダーとして、より良いチームを作る秘訣をあっちゃんが深掘りしていきます。
この時代「ひとり」は向かない
糸井重里さん曰く、「ひとりだけでビジネスをやってくのは、この時代には向かない」そうです。
なぜ?
一人でやれることの大概はできてしまう。
また、ある種の達成感や万能感は味わえる。
しかし、それには限界がある。
いつかどこかの時点で
「私のチームにはあなたは通用しません」という人が現れる。
自分のフィールドとは違うところで仕事をする時、
「お前のことなんて何とも思っていないよ」という人が現れる。
その時,自分は井の中の蛙だということをまざまざと思い知らされるのだ。
そんなことばかりになるとようやく自分の無力さを知るそうです。
釣りとの出会い
そんな時(40歳ごろ)木村拓哉さんの勧めで糸井さんは釣りを始められました。
そして120〜150人くらいの地元の釣り大会に参加されたそうです。
そこでは出場する選手がたとえハイヤーで来ようが、チャリンコで来ようが、上等な繋ぎで来ようが、寒さでブルブル震えていようが全く関係なく、だれもが対等なフィールドで勝負する世界。
そこではなかなか勝てなくて、面白いけど,やっぱり悔しくていち俺っていうものの実力がこれっぽっちなことを毎回思い知らされたそうです。
悔しい。
でも、周りを見ているとヒントがある。
教科書通りにやってるやつはまずうまくいかない。
仕切っているやつもダメ。
技術があるか、知恵があるか、度胸があるか、みんなが知らない湧水を知ってたとか突出した何かを持っている人でないと上位10位には入れない。
釣りにはアートの要素が加わっていて、そん時の反応で適切に動かなければなかなかトップには行けないそうなのだ。
そんなある日、出場した釣りの大会でようやく8位になり、糸井さんは嬉しくて涙を流したそうです。
「ゼロレベルからの8位に涙出ちゃうんだ。でも泣ける自分はいいと思った。釣りをしたことで、あるものはある、ないものはないと物事を冷静に点として見ることができるようになった。」
と糸井重里さんは語られていました。
本当のような嘘
また、釣りの経験から、「本気でみんなが信じているなかにある嘘」についても気づくようになられたそうです。
結局のところ、「よく釣れる」といわれるルアーはみんながそれを買って、それで一定数釣れるからすごいルアーになるんだ。
それからは釣りで培った目で社会を眺めて見ると、真実のように言われていることでも実はそうではないんじゃないかと考えるようになったそうです。
ひょっとしたら,人の噂や流行というものも、時代というものもそうなのかもしれませんね。
何の曇りのない心持ちで聞いていれば、見ていればすごく勉強になることがたくさんあるということでした。
日本人は働き過ぎ??
たとえば、日本人は昔から働き過ぎと言われているけど、それって本当なのかな?と糸井さんは思われているようです。
毎日遅くまで働いている人たちがいるけど、最終的には一案しか通らないプレゼンテーションのために何日もかけて何案も作る。
そのために、家庭や自分自身のために使える時間を削って働いている。
本当にそんなことでいいんだろうかと。
じつは広告を打つのにマーケティングの会社よりもクライアント会社の方が詳しい(情報を持っている)という現状がある。
代理店がやってることがすでにクライアントに追い越されているという事実もある。
そんな中で闇雲に頑張るのは、頑張るベクトルの方向がずれているんじゃないかということかもしれませんね。
釣りの話と同じで、本当は仕事をするにもセンスのよさやバランス感覚、視野の広さやマッチング力などが大切なのに、噂みたいな常識を鵜呑みにしたり、しくじらないように保険をたくさんかけることは本当の意味での「仕事をしていること」ではないのかもしれませんね。
糸井さんは、「そんな上手に働かない(働けない)人たちの中で、釣りをしてたの時のように一生懸命やれば、きっと俺は一位になれる」といって、あっちゃんに「やっぱり一位になりたい人じゃないですか」と突っ込まれていました(笑)。
良いチームを作るには
今回の対談で、あっちゃんが一番学びたかったこと。それは
「いいチームを作ること」について
糸井さんはこう言われています。
まず、落っこちるぞってことをしないこと。
それから、糸井さんの会社の中ではプレゼンテーションはしなくて、つねに雑談で何をやったら楽しいのか、なにをしたいのかをアイデアが消えないうちに話すそうです。
仕事をする時、得するかもね、ということをしてると面白いものができない。
遅刻するとかルールを守らない人をワーワーと責めない。
伝えるにしても何回も思ってからその人に言う。
自分が耐えられないと思ってから言う。
集団はともすれば、ルール守り軍団になりがちです。
そうじゃなくて、「仕事の途中で映画を見に行ってもいいじゃない」、と糸井さんがいうと、あっちゃんがすかさず「シリコンバレーのイケてる企業に似ていますね。」と返す言葉のキャッチボールが楽しいかったです。
今後、糸井流自由で開放的な働き方が日本のどこででもできるとまず楽しいし、生産性も上がるかもしれませんね。
また勝ち続けるか、負けても納得できる場合はいいが、勝たないとチームは倫理(道徳)が狂う、腐るという少しドキッとする言葉もありました。
どんな人とチームを組むのがいいのか
チーム編成は運
前いた場所でいくら実績があっても、新しい場所でそのパフォーマンスが発揮できるとは限らない。
その職場や人間関係などの相性もある。
どんな人を採用するのがいいのか、というあっちゃんの問いに
糸井さん曰く、気心の知れた仲間5人とかで旅行に行くとき「あいつアホなんだけど連れて行こうよ」ってみんながいう人が大事だそうです。
みんながいていいと思っているから連れて行くのだから、あいつがいたほうがいいな、と思うやつはやっぱりいたほうがいい
逆にメンバーのなかに難色を示す奴がひとりでもいる時はやめた方がいいかもっていわれていました。
長期戦だからって。
糸井さん曰く、ほぼ日のモットーである「優しく,強く,面白く」ができる人はどこにいても通用するそうです。
あっちゃんが質問で
「オンラインサロンで仲間と出会って、何か始めるという時にどうしたら精度よく旅仲間が選べるのか?」という問いには
「失敗していいという前提なら」
ということで、お互い合わなかったときには無理に続けなくても良いという条件にしておくとかもある。
人事に関しては本人の満足は何か、が人によって違うから、その人が何に喜びを感じるのか,そこがわからないことには人事のことはなかなか難しいということです。
実はほぼ日の人事はパックマンの口みたいになってて、つねによくわからない人達(笑)も入ってくるそうです。
例えば、あったかい世界をただ守ろうとすれば動きが止まり老化する。
いくら何でもこれはやめてこうなってことはあるが、協調性が保たれた安穏な世界だけを目指すのではなくて現状の壁を壊そうとする人や視点を変えて問題提起をする人たちもチームの活性化には必要だということでしょうか。
人生の師 心の師
この対談を聞いていると糸井重里さんの言葉ひとつひとつに重みがあり,経験や苦労がそこに裏打ちされていて,喜びや優しさがじわっと滲み出てくるような本当に素敵なお話ばかりでした。
素晴らしい聞き役だったあっちゃんは、糸井重里さんという20年以上先の人生をトップランナーとして歩んでいる心の師からのどんな言葉が心に響いて、どんなことを学ばれたのかとても気になります。
そして今までの様々なジャンルの方達との対談を終えて、その中から何を取り入れてで、これからどんなことを始められるのかもとても楽しみです。
お二人の対談を聞いて改めて思ったことは『人間、あまり頭でっかちにならずに、素直な心で世の中を眺めれば、物事の本質は自ずと見えてくるのかな、』ということでした。
失敗を恐れずに何事にも挑戦し、自分の興味が湧くものを楽しみながら、時には苦しみながらでも続けていけば、気づいた時には「あゝこんなとこまで来ていたんだ」と思うところにいつか辿り着くかもしれませんね。
世間の一部では、日本に戻って対談をしまくるあっちゃんのことを否定的に捉える人もいるようですが、いつかきっとその行動の偉大さに気付く時が来ると思います。
そんなことはこれっぽっちも気にしないで、ミネルヴァ(日本)の梟としてそのまま自分が信じる道を切り開いていってほしいと思っています。
お二人のYouTube対談はまだまだ内容盛りだくさんでとても面白いのでお見逃しなく!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました😊