こんにちは、ぐらです
この前サウナに入ったらスナフキンのようなとんがり帽子を被った人がたくさんいました。あれは整うためのアイテムですね。
今回は温泉に行っても、マッサージに行っても、なかなか取れないその疲れ、ひょっとしたらリーキーガット(腸漏れ症候群)のせいかもしれません、というお話です。
そして、それを改善するためには土に力を貸してもらいましょうという意外なお話。
参考文献「すべての不調を直したければ、除菌はやめなさい」ジョシュ・アックス 藤田紘一郎、監訳
リーキーガットとは
夜ぐっすり眠ったはずなのに、朝体がだるくてなかなか起きられない。
そんなに食べていないはずなのに、体重がちっとも減らない、なんてことはありませんか。
その原因はひょっとしたらリーキーガット(腸管浸漏症症候群)かもしれないそうです。
この本では日常的にしていることが、実は私たちの腸内環境を悪化させ、腸壁を破壊している可能性があると主張されています。
腸が健康であれば、消化した内容物はほとんど腸の内壁を透過する事はありません。
しかし腸にストレス等がかかり、腸壁の穴が大きくなりすぎると、そこからグルテンやカゼインのような大きな分子、その他の外来菌が穴を通向けられるようになり、それが体全体に流れ始めるそうなのです。
腸が健康であれば、ウイルスや抗原が腸の内壁にある密着結合部から入り込んでも獲得免疫システムが抗体を作り出し、それらのウイルスと調和し、再び侵入した場合にはそれを排除するよう機能する。
しかし腸が透過性の状態になり、腸の機能が全て無効化されてしまうと、腸内細菌や食物の粒子が腸管から漏れ出し有害な抗原が腸に入り込みます。
そして免疫システムが暴走をおこし、入ってきた全てのものに対して見境なく抗体を発射して攻撃し,その標的は自分の体内組織におよび、体のあちこちで炎症免疫反応を引き起こしてしまうのです。
リーキーガットになる要因と症状
私たちは日頃、食品添加物や保存料、遺伝子組み換え作物などの有毒レベルの加工品や中毒性のある砂糖をあまり気にせず摂取している可能性があります。
また、化粧品や洗剤やシャンプーなどにも化学物質が使われていますし過剰な抗菌剤の乱用によって腸に負担を与えてしまっている可能性があります。
その一方、腸に必要な栄養はあまり与えずにいます。
そのために腸がさまざまなストレスを受け、腸内細菌のバランスが崩れると、病原菌などが神経伝達物質の産生を妨害したり、気分を落ち着かせるために栄養素を貪り食ったり、ホルモンやビタミンの合成を妨害する有毒化合物を分泌したりします。
そして神経伝達物質を最適レベルで産生できなくなるとストレスが高まり、心の健康にまでも被害が及ぶそうです。
リーキーガットの症状としては
・疲労感とだるさを感じる
・しばしば消化不良や胸焼け、お腹の張りを感じたり、ガスが溜まったりする
・ある種類の食物や何年も食べてきた食物に対し敏感になる
・曖昧な記憶や集中力の欠如など持続的なぼんやり感を体験する
・副腎疲労や関節炎、無気力などが起こる
わたしにも当てはまる項目が幾つかあります。
現代はストレス社会
現代の生活環境にはあまりにも多くの有害物質に満ちており、私たちの食べているものはすでに栄養学的に破綻しているそうです。
まずは食品の荒廃が問題です。
本来なら地産地消が理想です。
地元で取れた新鮮な野菜や肉,魚などを近くの店で購入し、自分で調理して食べていれば添加物などの問題はないのですが、現代ではどこか遠くで大量に生産されたよくわからない加工品を口にすることが増えています。
便利な世の中になりましたが,加工品に含まれているよく知らない添加物が腸内細菌に悪い影響を与えます。
私も時々、食品の成分表示をチェックするのですが、体に悪影響を及ぼすと言われている着色料や保存料、果糖ブドウ糖液糖などが当たり前のように使われています。
また安価で手軽に食べられるパンや麺類などの精製された小麦が使われている食品には、腸に悪いとされるグルテンや糖が多く含まれているうえに、常習化しやすいという危険もあります。
またコンビニ弁当には多くの食品添加物が使用されているので、やはりそればかり食べていれば体調を壊しやすくなるでしょう。
それに加えてコロナ以降の清潔中毒と薬の過剰摂取も問題だそうです。
抗生物質には即効性はありますが、悪い菌とともによい常在菌も殺してしまいます。
薬の使用により、それまで腸にいた善玉菌までもが消えてしまった結果、豊かだった腸内フローラは荒れ地となり、便秘や肌トラブルまた精神的に不安を感じやすくなったりするのです。
その上、日々のストレスも腸に悪影響を与えます。
では、どうしたらリーキーガットを改善できるのでしょうか。
改善の肝は土と触れ合うこと
この本の始まりは、実にドラマチックです。
著者のお母さんの癌が再発し、二度目の手術をしなければいけなくなったときに、母親が長年便秘であったことを彼が知ります。
その事実に彼の心に大きな希望の火が点ります。
そして行動を開始します。
まず実家に赴き、家にあるシリアルやクラッカーなどの加工品、果汁90%と書かれてはいるがじつは濃縮果汁が原料のジュース、人工増粘剤、乳化剤、硬貨油含有のドレッシング、マヨネーズ、マーガリン,プロセスチーズなどの加工品を大型のゴミ袋三袋分捨てたそうです。
それから地元の健康食品店に車を走らせ、有機野菜やベリー類、天然サーモン、牧草地で育った鶏肉、キノコ類やターメリックなどを購入しで帰ります。
彼は数年間にわたって、抗菌薬とその他の衛生的だと考えられる化学物質を原因とする二次的被害を目のあたりにしてきていて、清潔すぎるということが様々な健康問題の一部であると考えていました。
そうすると、その解決法は対極にある「人を汚くする」ことであると結論付けます。
健康を取り戻すためには本来体に備わっている天然の免疫システムとして機能する細菌ウィルスやその他の微生物を体内に住まわないといけないのです。
そのためには土への接触を意識して繰り返し、抗菌製品によって失われた体内の有効なバクテリアを強化し栄養補給すること。
そして私たちがその免疫システムを再び教育していけば自分自身を守ることができるようになると考えたのです。
母親への治療プログラムを始めるにあたり、彼はまず健康に良い微生物バクテリア菌類や酵母菌を豊富に含むサプリメントや食品に関心を持つようになっていきました。
そうした調査研究の中で、最も斬新で興味深いもののひとつは土壌中の微生物に関するものだったのです。
彼はすぐに微生物土壌菌を生むプロバイオティクスのサプリメントの摂取を始めるよう母親に促しました。
それは栄養素の吸収を改善し、酵母菌の異常増殖を防ぎ、腸の機能を改善すると考えられたのです。
その他にも彼は別の方法もいろいろ考えて実践しました。
母親は子供の頃から馬に乗るのが好きだったので、再び乗馬をしたりガーデニングをしたりすることを勧めました。
これは土と触れ合うためのものでした。
母親は彼の指示に素直に従い,数ヶ月後には担当の医師があっと驚くほどの回復を見せ、医師に「今していることをそのまま続けるように」と言われました。
もちろん手術も見合わせとなり、その後、母親と彼は共に5キロレースに出て、それぞれが上位入賞を果たします。
こうして「30代の頃よりも、60代の今の方がいい気分よ」と母親がいうまでに健康になるのです。
著者は言います。
『癌は私たちが直面するかもしれない最も深刻な健康問題のひとつであり、母の癌を直したのは、私のプログラムであると主張するつもりはない。多くの要因が絡み合って、こういった結果をもたらしたのである。母は他の医師たちの指導や指示にも真面目に従った。しかし、担当の医師たちの指示が外れた部分で、実は母の食習慣と生活習慣の変化が始まったのだ。そして母のリーキーガット症候群の治療を助け、その結果、甲状腺機能低下、慢性疲労、鬱、さらには、癌を克服したことが、医療専門家としての私の使命を明確にした」と。
私たちにできること
この本は350ページを超える読み応えのある本です。
- なぜ私たちは苦しんでいるのか
- 腸の健康のための5つの要素
- 腸のタイプに合わせた処方箋
- 家庭と体のためのレシピ
の大きく4パートに分かれて書かれています。
この中の腸のタイプというのは5つあります。
- カンジダ影響型腸
- ストレス影響型腸
- 免疫影響型腸
- 胃影響型腸
- 毒素影響型腸
自分がどのタイプに当てはまるのかは質問表レビューに回答することで治療方法がより詳しくわかります。
より自分に合う対処法をお知りになりたい方は、本を読まれるか、彼のサイトにアクセスすることをお勧めします。
まずは以下の五つことに気を付けるのが良いと思います。
① 過度に清潔でいようと思わないこと。抗生物質の使用を控えること。
② 砂糖や小麦粉などのような精製された食品や食品添加物などの入った加工品は避けること。
③ プロバイオティクス(消化器系の症状を抑えられるかもしれない善玉菌)とプレバイオティクス(善玉菌の栄養素と適合性のある食べ物)を工夫して積極的に取り入れること。
④ よく噛んで食べることと適度な運動を心がけて行うこと。
⑤ストレスを溜めないこと。
この本には、お勧めのレシピも載っていて、とても充実した内容になっています。
プロバイオティクスを体に取り入れるにはビオスリーやヨーグルト(ケフィアがお勧め)、納豆やキムチ、味噌、ザワークラウトなどの発酵食品があります。
人には人の乳酸菌なので、いろいろ試してみて自分に合うものを見つけてください。
ところでもう何年も前ですが、TVのドキュメンタリー番組で観てとても驚き、今でも忘れられない映像があります。
それは10年間もの間、土だけを食べて生きてきたリトアニアの夫人のエピソードです。
大きな病院で精密検査を受けた結果,健康状態は全て良好とのこと。
食していた土も特別変わったものでもないようでした。
普通ではなかなか考えられないですし,これは特殊な例なんだと思ってきましたが,この本を読んで、理論として少しだけ理解できた気がしました。
どうして土を食べるのがいいのかというと,土には腸のバリアを再建する力があるそうなのです。
実は私たちの体は細胞ベースで言えば90%は微生物でできていているそうです。
食事などで体内に流れ込んだ善玉菌は、もともとある先住菌に、私たちを取り巻く環境とのより良い相互関係の築き方を教えてくれます。
そして、腸のコロニーを強化すると共に私たちの免疫強化の手助けをしてくれているのです。
ヒマラヤの土(シラジット)とケフィア
本には著者のお勧めのヒマラヤの土(シラジット)についても紹介されていました。
このシラジットは、ヒマラヤ山脈の高地にある密度の濃い、栄養もミネラルも豊富な土壌から生成されたものです。
その土は少なくとも85種類のミネラルを含み,そのうちフミン酸とフルボ酸が特に著者のお気に入りだそうです。
それは厚い細胞壁を通じてミネラルを運び、細胞の寿命を伸ばす働きを助けてくれるそうです。
このように、シラジットはミネラルと栄養価が高いため,天然のマルチビタミンサプリメントとして、人気が高いようです。
わたしも楽天で購入して飲んでみました。
一日3粒を服用しますが、とても小さい錠剤です。
少し独特な匂いがありますが飲みにくくはありませんでした。
翌朝のお通じは効果覿面で驚きました。
これで腸内環境が改善されれば嬉しいです^_^
他にはケフィアというプロバイオティクスのヨーグルトがオススメです。
価格:980円 |
豆乳で作ることもできます。
わたしもさっそく挑戦。
銀の小袋一袋と牛乳1ℓをタッパーに入れ500Wの電子レンジで3分20秒。
あとは暖かい部屋で24〜48時間放置するだけです。
他のケフィアならこちらがオススメ。
また他には、骨(鶏・豚・牛・魚)スープを飲むこともリーキーガットを改善させるのに大いに役立つそうですよ。
骨に含まれるプロテイン含有のペプチドがリーキーガット症状のある腸の粘膜を修復する効果があるそう。
また骨に含まれているアミノ酸、カルシウム、コラーゲンなどビタミンやミネラルが溶けだし、不足している栄養素を補ってくれます。
できれば一日に1〜2杯くらい飲むと良いそうです。
わたしも牛テールや魚のアラなどでせっせとスープを作って飲んでいます。
同じお金を使うのなら、病気になってから病院や薬に使うよりも、病気になる前に健康的な食品に使いたいですよね。
これからも創意工夫で自分や家族の身体をいたわり,健康寿命を伸ばしていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました😊