しつこい疲れを取る呼吸法

gura

こんにちは、ぐらです。

今年(令和5年)の5月8日に新型コロナウィルス感染症の感染症法上の位置づけが2類から5類に移行したのに伴い、ようやくマスクの着用は個人の判断に委ねるられることになりました。

以後マスクをつけるかどうかは人によってかなり意見が分かれるところではありますが、私はできるだけ速やかにはずしたい派です。

それというのもマスク生活が長期間に及びんだことにより、徐々に呼吸が浅くなり、目が疲れやすく、時折息苦しさを感じるなどの不調をきたしていたからです。

身体の不調は何のせい?

最近続けて2冊本を読みました。

斉藤隆さんの「疲れない体」をつくる本 (PHP研究所)とアスレティックトレーナーの森本孝義さんが書かれた入門!「全集中」の呼吸法 (ワニプラス)です。

血液を流し、呼吸を流し、気を流し、無駄なものを流す。

そして全てがスムーズに流れれば、疲れも流れ去ります。

「疲れない身体」と言うのは、もちろん「疲れにくい体でもあるのですが、同時に「疲れがいち早く回復する身体」でもあるのです。(齋藤孝さん)

呼吸法を改善するだけで、日常は今よりずっと快適になります。

スポーツのパフォーマンスは上がり、仕事の効率も上がります。

また、日常生活のイライラや不眠、疲れの貯蓄、肩、腰、背中の慢性的な痛みなども確実に軽減され、楽々と動ける体を手にすることにつながります。(森本貴義さん)

このおふたりが共通していわれている不調の大きな原因とはズバリ「悪い呼吸法」なのです。

よい呼吸をすれば横隔膜が動く

じつは現代人の多くは呼吸時にほとんど横隔膜を使えていない(きちんと上下に動かせていない)状態なのだそうです。

また、男性は息をしっかり吐けていなくて、女性は逆にしっかり吸えていない。

そのため、新しい新鮮な空気を血液に送り込むことができずに活性酸素により体が酸化し、細胞の機能が低下するそうです。

また呼吸力が落ちることにより、集中力や体力また免疫力が低下し、姿勢や体調などの悪化へとつながります。

「悪い呼吸法」が癖になってしまうことで、いくらリラックスできる呼吸法をしようとしてもなかなか出来ません。

それほどまでに呼吸と自律神経、ホルモン分泌、脳の動きは非常に密接な関係にあるのです。

そして唯一意識してそれらをコントロールできるのは呼吸だけなのです。

その呼吸法を整えるためにこの本に書かれている最も大切なことは「横隔膜」をきちんと動かし「胸郭」(肋骨全体)を動かせることなのです。

「これができないと、どんな呼吸法を試しても効果は出ません」と齋藤さんや森本さんは言われています。

横隔膜と胸郭を正しく使うには、呼吸に伴う筋肉の強化、正しい姿勢、正しい日常習慣などが大切だそうです。

横隔膜の正しい動きとは

日常の呼吸は深くゆったりしていることが理想です。

しかし先に書いたように横隔膜をうまく使えず(ちゃんと上下に動かせていない)、呼吸が浅くなっている人が多いのが現状だそうです。

自分の横隔膜がきちんと動いているのかを確認する方法としては、まず平らな面に横になり胸と腹にそれぞれの手を当てて鼻から息を吐いてから大きく息を吸った時に胸と腹の両方が同じ方向に動いているのが正解だそうです。

息を吸ったときに胸は膨らむが腹が凹む場合は横隔膜が正しく機能していないそうです。

「息をしっかり吐き、息をしっかり吸う」

疲労からいち早く回復するするためには、全身の毛細血管が健康な状態で適切に機能していることが何よりも大切です。

血管のほとんどを占めているのは毛細血管であり、老廃物の回収や排出、細胞への酸素や栄養素の供給なども行っています。

しかし、いくら血管内に酸素が溢れていようとも、毛細血管がきちんと機能しなくては細胞に酸素が届きません。

使われなかった酸素はそのまま吐く息から排出されてしまうのです。

この毛細血管の働きは自律神経と密接に関わっていて、交感神経は「アクセルの神経」と呼ばれ、心拍数血圧を上げ、活発に活動するためのエネルギーを作り出しやすくしてくれるのですが同時に血管を収縮させて胃腸等への血流は減っていきます。

いっぽう副交感神経は「ブレーキの神経」であり、心拍数や血圧は低下し呼吸が遅くなり、心身はリラックス状態になります。

このように身体がリラックスすれば、血管が拡張して血流が良くなり、手足の末端の毛細血管まで血液が巡るようになるのです。

また副交感神経が優位になると、ウィルスや細菌などに対抗するリンパ球が増えて免疫力も強くなり、コロナウィルスの感染、重症化予防にもつながります。

リラックスした状態で深い呼吸をゆっくり続けていけば毛細血管が老廃物を回収し、同時に多くの酸素を細胞に届けてくれるのです。

実践としての呼吸法

おふたりの本には図解を入れて分かりやすく説明されています。

ここでひとつ紹介させていただくのは基本の呼吸エクササイズのみです。

しかも文字のみなのでちょっとわかりにくいかもしれません^^;

正しい呼吸法

①仰向けになってひざを立てて,手は床に自然に置きます。

(基本は鼻呼吸 吐くのは口でも構いません)

②静かにゆっくり息を吐き切ってから

③5秒吸う→5秒吐く→5秒止める✖️3回

慣れてきたら徐々に息を吐く時間を長くしていきます。

次は

(5秒吸う→10秒吐く→5秒止める✖️3回)

最終的には

(5秒吸う→15秒吐く→5秒止める✖️3回)

を目指しましょう。

そのほかにも身体の秘密が

また、このお二人の本には、呼吸法以外にも丹田(おへその指三本下あたり)に力を入れることや肩甲骨をほぐすと疲れた体と心が回復することなども書いてありました。

息を吐く時は丹田を意識しながら(力を入れながら)「ふっー」と息を長く吐くのが望ましいそうです。

肩甲骨をほぐすために肩をぐるぐる回すことも齋藤さんはお勧めされていました。

ほかに驚いたのは、実は人間の体は左右対称ではなく、右側の方が1〜2kg重くて、右肩は左肩より1㎝ほど低い(個人差はありますが)そうなのです。

なので往々にして人は右重心になりやすいということだそうです。

また、脳は全身に取り込んだ酸素の実に4分の1も消費するそうです。

結構多くを占めているものですね。

そして疲労には「末梢生疲労」「脳疲労」があり、疲労の原因として考えられているのは活性酸素によって細胞が酸化し、機能が低下するために,本来毛細血管とリンパ管によって排出されるべき老廃物が細胞内に停滞してしまうことによって起こるのだそうです。

この疲労を早く解消するために、その大きな役割を担うのがこの正しい呼吸法なのです。

呼吸ってそれこそ普段意識することが少ないですが、実はとても大切なものなのですね。

詳しくは本を読んでもらうのがいちばんいいと思いますが、とりあえず疲れたときには、横になってまず息を吐ききって、そのあとゆっくり深く呼吸することを心掛けてみてくださいね。

まだまだ暑い夏が続きますが、疲労を溜めないように上手に乗り切っていきましょうね。

最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)