こんにちは、ぐらです。昨年の7月1日から始まったレジ袋の有料化ですが、一年経ってみて,皆さんのご家庭ではどんな感じでしょうか。
わたしの場合、始まった頃は、台所にある棚のフックに吊るした、大きめのポリ袋の中に「これでもか!」というほど、スーパーでもらったポリ袋を押し込んでいましたので、「その一角が片付いてちょうどいいや、」というくらいの気持ちでいました。
その後、一年経過するまでもなく使いやすいサイズの袋は底をつき,いまでは、生ゴミ用の袋が足りなくて、仕方なく取手のついていない,今まではビニール袋界の二軍扱いだった(我家では^_^)生協の大きくて薄い袋や、クリーニング屋の微妙なサイズの袋が戦力として借りだされています。
レジ袋の有料化って意味あるの?
環境省によれば、日本から毎年排出される廃プラスチックのうち、レジ袋が占める割合はわずか2%だそうです。
また、レジ袋有料化が問題視される理由は二点あり、
- プラスチック袋の使用料自体は減っていないこと
- マイバックの方が環境にかかる負荷が強いこと
などが挙げられます。
やはり、いままで便利に利用していたレジ袋が貰えないとなれば、お金を払ってでも代用の袋を買わなければならないという状況になり、家計の負担が増えます。そうなると、ただ単にお店側の経費削減になっただけで実情的にはあまり効果がないようにも思えます。
そして、おもに環境破壊につながっているであろう袋はコンビニなどで少量の買い物をした時に渡される家庭で再利用される可能性が低そうな小袋などに多いような気がします。買い食いした後に捨てられた袋が町や森や海を汚す。決して,そればかりではないでしょうが、ある程度の量を買い込むスーパーマーケットなどの大きさのポリ袋は、まず家に持ち帰るでしょう。
しかしながら、規制するとなると,法の適用対象を一部に限定できないという問題は理解できます。
次に、マイバッグの環境負荷についてですが、イギリスの環境省が2011年に発表したレジ袋のライフサイクルアセスメントによれば、コットンバックは131回使うことで初めてプラスチック製のレジ袋よりも地球温暖化の可能性が低くなるという結果になったそうです。マイバッグを製造する過程でかかる環境負荷が、思っている以上に高いということは、いくつもマイバッグを持っているわたしは、これらを何年も使い続けなければエコには貢献できないということになります。
バイオマス25%配合のポリ袋って本当にエコなの?
これに関しても、じつはマイクロプラスチックによる海洋汚染が懸念されていて、環境にとって、良いとされているものが、じつはさらに環境破壊を加速しているという不都合な真実もあるようです。
以前に、この生分解性プラスチックと堆肥化可能プラスチックの分解化に関する実験をしたところ、堆肥化可能プラスチックの成績がダントツに良く、生分解性プラスチックが惨敗を期したそうです。
期待先行で実力が追いついていない感のある生分解性プラスチック。そこに新風を吹き込むかもしれないのが、愛媛県に本社を置く福助工業が開発した生分解性フィルムです。
こちらの素材はトウモロコシなどの植物を原料としたバイオマスプレスチックで、研究機関で海洋・土壌両方での生分解性が確認されました。土壌では好気性バクテリアによる生分解性を持ち、ヨーロッパのような埋め立て文化に適しています。海洋では嫌気性バクテリアの働きで生分解されるため、海に流れついてしまった場合に効果的です。
福助工業は技術・製品の公認試験機関であるTUVオーストリアで海洋生分解認証を申請中です。同認証を取得するには、「30℃の海水中で6ヶ月以内に90%以上が生分解されること」が条件です。現時点でこの条件をクリアして認証を受けた素材はありません。
循環型社会形成推進基本法とは
これは適切な処理方法の確立で天然資源への影響を最小限にとどめて,環境負荷をできる限り0に近づける社会を目指すための基本法です。
リユース・リデュース・リサイクルの3Rと呼ばれる方法で何度も再利用を繰り返し、新たな資源の消費を抑制しょうという取り組みがされています。
まずは企業努力に期待
前から環境問題に関して疑問に思う点があります。それは環境問題にまず取り組むべき立場にあるのは企業ではないかということです。
いま、わたしがここの自治体でノコギリをゴミとして出そうとすれば、金属で出来ている刃の部分と、木でできている取手とを分けて出さなければいけません。
しかし、分けようにももう一つ新たなノコギリを買わないことにはそれもままなりません。これを解決するには、製造する段階で廃棄することまで考えることだと思います。この考えが、どの企業にも浸透してゆけば、再資源化は進み、国の税金も抑えられるのではないでしょうか。
最後に、実際にエコに取り組んでいる企業の活動をご紹介して終わりたいと思います。
ダスキンの取り組み
言わずと知れた、ダスキンといえばレンタルモップやマットなどを扱うお掃除関連の大手企業です。使用済みの商品は100%回収し、洗浄して97%が再び商品としてよみがえるそうです。そんな企業が取り組んでいる事業は下記の通りです。
■共同出資事業における取り組みについて
ダスキンが資本参加する株式会社アールプラスジャパンは、米国のバイオ化学ベンチャー企業であるアネロテック社(Anellotech Inc.)とともに、環境負荷が少なく効率的な使用済みプラスチックの再資源化技術開発を進めています。世界で共通となっているプラスチック課題解決に貢献すべく、回収プラスチックの選別処理、モノマー製造、ポリマー製造、包装容器製造に、商社、飲料・食品メーカーなど業界を超えた連携により、2027年の実用化を目指していきます。
■使用済みプラスチックの再資源化技術について
現在国内ではペットボトル以外のプラスチックは、多くが燃焼※1されていると言われています。今回の技術は、ペットボトルを含むその他一般のプラスチックを、直接原料(ベンゼン・トルエン・キシレン・エチレン・プロピレンなど)に戻すケミカルリサイクル※2の技術です。 この技術が確立できれば、従来の油化工程を経由するケミカルリサイクルよりも少ない工程で処理でき、CO2排出量やエネルギー必要量の抑制につながるものと期待しています。より多くの使用済みプラスチックを効率的に再生利用することができると考えています。
またこのほかにも、様々な企業が環境改善に取り組まれていますので、調べてみると面白いかもしれませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました😊